「…ここが、研究所。」
意気込んだはいいものの、研究所内に入って私はびっくりした。
最先端の研究所だと言っていたからどんな綺麗な場所なのだろうと思っていたのだが…
「ゴホゴホ」
汚い…
部屋もだし空気も悪い。
研究員たちはその黒いマントを揺らしながら慌ただしく動き回っている。
「ベル様はおられますか?」
ラウ様が声をかけると一人の研究員がその動きを止めた。
「室長なら部屋におられると思います。」
「ありがとう。」
ラウ様の後をついていくとたどり着いたのは綺麗な部屋。
「この研究所の室長、ベル・ベルゼブブ様です。」
そう紹介され、椅子に座る初老の男を見る。
ベルゼブブって…
七大家のひとつ。
この人も、純血種…?