数時間

龍希は幹部室で頭を凭れ

ソファに腰掛けていた



下から聞こえる喧騒


仲良かったお前らを

俺の実際の姿が
俺の存在が

壊したのか


苦しくて歯噛みする


ただ幸せを掴んで欲しかった

慈狼を始め暖かいみんなが大好きで

龍凰や影龍も優しいけど


素の自分でいれて楽しかった

幸せだった


今ではどちらが自分の性格かわからないほど
男というものに順応している

けれどやはり俺は――私は女だから


女の私と向き合ってくれる彼らが…
大好きだったんだ


気付かない内に

貴方たちといることに
幸せを見出していたんだ