『慈狼、それから楼狼のみんな 私…いや、俺はお前らに隠しているコトがある』 口調の変化に動揺が走った 『聞いたと思うが 俺はこいつらに"龍希"と呼ばれている 俺の二つ名だ』 龍凰も影龍も恐らくほとんどが知らぬであろう話 『幼い頃の復讐のために… 俺は男として生きている その過程で作ったのが 影龍… 龍凰… それからお前ら――楼狼』 ざわめきが一層激しくなり俺の声は届かないのではと思うほどだった