「龍希ならわかってるだろうけど…

龍凰が楼狼に目を付けた」


琥亜の言葉にざわつく室内――


それに反し
『…やはり早かったな』

希が口にしたのはそれだけだった


「…希――お前一体…」

慈狼の呟きが響く


「…言ってなかったの?龍希
――ごめんね」

光治が耳元で謝った
そして琥亜も申し訳無さ気に龍希を見つめる


ははっ

希から苦笑がこぼれた