「……………っは!!」
『…おはよ~…起きたの?』
狼が目を冷ます
キョロキョロと視線を彷徨わせる様子はどこか可愛らしい
「俺…
ここは…」
『ここは~どこだと思う?』
女は少し目を細め口元に手を宛がい首を傾げた
その様は、それだけでどこか官能的だ
「!!」
女のコトを訝しげに見ていた狼だが、急に何かを思い出したように弾ける
「…あ、あの後!!どうなった!?」
先日の喧嘩についてだろう
…否、あれは喧嘩と呼ぶべきか
『……安心して
気付いたらあの方たちはいなくなってたから―』
「怪我は!?お前は怪我したりして―――」
狼は女を遮り
急いた様にこちらの安否を確認してくる
その可笑しさに女は笑った