『光治のコトは任せる』
「「「「「「Yes,sir.」」」」」」
光治とは龍希たちが面倒を見ている13歳の子供だ
影龍が動いた一件で引き取った
つまり――
光治の両親を殺したのは紛れもなく彼等
今はなついている光治も、真実を知れば恨みの矛先をこちらに向けるかも知れない
光治をまたも絶望の淵に立たせるのか
真実を隠すのか
難儀な点である
「Master…いつ動く?」
話題を切り替え訊ねたのはSHARK
次の影龍の行動についてだ
『しばらく、様子を見るつもりだ
龍凰の面子が俺の体調を心配をしているようだし
下手に動かないで
暫くは安心させようと思う
なぁ
みんな
ごめんな』
本当はこれはDRAGONによる復讐劇
影龍や龍凰を使って龍希が恨む者を排除しようとしている
本当なら生活支援したからと言って、影龍の彼等を裏世界に引き込むべきではなかった
―個人的な恨みに
そんなコトは龍希だってわかっているんだ
実際暗殺にまで引き込まなかった、龍希が助けた子供たちは龍凰に加わっている
影龍に入ったのはその助けた子供たちの中の一部
龍希が知能体力共に認めた優秀者だけ
龍凰が無能集団と言うわけではない
ただ優
れている中に、更に優れている者がいるだけ
上には上が…
ということだ
でも龍希だからこそみんな着いていく
龍希だから
『これからも
よろしく頼む…』
「「「「「「Of course,Master」」」」」」
拾われ、救われた身
身を滅ぼしてでも…
Masterに付き従う
それは影龍メンバー全員――いや、龍凰メンバー総員が心の底で思っていることだ