『おはよ』


龍希が声を落とした場所には四人の青年



「「「「おはよ、Master」」」」

そして龍希の後ろからヒョッコリと二人の子どもが顔を覗かせる
「「おっはよ、みんな」」

「「「「(…イタノカ)おはよ、雲雀、孔雀」」」」


ここは世界的暗殺者集団影龍の事務所




ほとんど全員が元は死に倒れそうな餓鬼だった


それを鍛え、今じゃ世界に名を馳せる暗殺者にしたのは

他でもない
――龍希だ




『状況は?』
龍希のその言葉で緩い挨拶の一時は成りを潜め、緊迫感がその場を包む

「まだ情報が届いていませんが龍凰の人気が下がることはないと思われます」


答えた青年は一番の年長者

―コードネーム―SHARK(鮫)



『そうか…

して、
光治の方は?』

「順調に快復してるよ」


これはエース

―コードネーム―SNAKE(蛇)



「ただ問題がある
光治にこの事を伝えるに当り相当なショックを受けることが予測される」


どこか訛りのある声で喋るのは囮役

―コードネーム―CAT(猫)



「Master、どうする?」


多くの情報を集め暗殺に役立てるための情報参謀
天才ハッカー

―コードネーム―HAWK(鷹)



「「Masterの意のままに」」


二人はそのまま
雲雀 ―コードネーム―SKYLARK
孔雀 ―コードネーム―PEAFOWL

あるいは二人を総じてTWINS(双子)



全員が全員、一人でマフィア一組織位潰せるほどの実力者

しかしMasterであり創始者である―コードネーム―DRAGONこと龍希の指示がなければ彼らが依頼を受けることは決してない



闇の世界を知る誰もが恐れ

一方で依頼を受けない腰抜けだと誰もが嘲笑う


そんな存在


――それが影龍