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「良かったの?奈音」




「なんにも良くないよ。止めてくれればいーのに。」


目の前でニコニコとお弁当を頬張るののは



坂口 由奈



2年になってから仲良くなった、可愛い娘。



「ふふふっ。廣瀬くん、奈音に夢中みたいね?」




「それはないよ。」



「ふふふっ。なんでもいーけど。」


鈴みたいなキレイな声で笑う由奈もまた、歌う娘だ。



自分で作って歌うか、誰かの歌を歌うか。


私の歌を歌うか。




どちらにせよ、由奈が歌った歌は、由奈
のモノになってしまう。


「ねぇ、奈音 」


「ん?」



「私は好きだよ、今の奈音。陸クンと付き合ってたよりもキラキラしてる。」



「きっと....自由だからだよ....」



陸と付き合ってたころは....