「奈音」



学級委員のこたちに呼ばれているのにもかかわらず、私の手を引いてぐんぐん進んでいく燈真。




体育館の裏を通り、ドンドン人気のないところへ進んでいく



「奈音…」



着いた先は視聴覚室。



「ちょっと、燈真どうしたの?」



私は壁と燈真にはさまれて身動きできない状態。




「奈音…」



低くて、掠れそうなけれどしっかりと私の名前を呼ぶ燈真。



なんだかいつもより弱々しくみえて、



消えちゃいそうな



潰れちゃいそうな


とにかく寂しそうにみえて。