あの夏の日…




涙に気づいていないかのようにただまっすぐ歩いていた奈音をみて、



どうしようもなく、自分のものにしたくなって。



だから、



「イヤなこと忘れさせてあげようか?」



なんてことを言ったり





それからも、どうしても奈音を手放したくなくて




たいていの女は俺にベッタリになるのに、アイツはいつもふらふらと気まぐれな猫のように掴み所がなくて。