美しい娘になったスノーホワイトを知るのは、女王様とそして鏡だけ。


でも、そう、鏡は知っているのです。


「世界で一番美しいのは誰?」


女王様は鏡にききます。


「それは、もちろん女王様でした。」



「でした?」



「えぇ、あなたは美しい...世界で2番目に。」



鏡は嘘をつきません。


本当のことしか言えないのです。



年をとっても美しい女王様の顔がその瞬間酷く歪みました。



「...一番は...誰だと言うの...?」



震える声で尋ねる女王様はもう答えを知っていました。


けれど、聞きたくないのです。



認めたくない事実を鏡は女王様に突きつけました。