「今日はありがとうございました!また、遊びに来てくださいね!!」

そう言った顔は、少し淋しそうだった。


「うん。じゃぁな。」



あんな家に帰るんだ。

壊れた家に…


ツラいはずなのに…





「戸野!」


呼んでしまった。

「…俺、今日暇なんだ。…どっか遊びに行かない?」


戸野は少し驚き、笑ってうなづいた。





『どこ行きたい?』

て聞いたら、

『遊園地。』

と言った。



だから、遊園地に来ている。


「ホント遊園地に来るの久しぶりなんです!」

「俺あんま好きじゃない…」

「こんな楽しいのに?…もったいない!」


戸野が笑ってるだけで安心した。

今日あったことないみたいに…


俺、親みたい…



「あ!あれ、乗りません?」

指指したのは、コーヒーカップ。

「え~!やだぁ!」

「…早く早く!」

無理矢理コーヒーカップに乗せられた。