そして、目を覚ました。


起きて下に下りる。



台所には、戸野がエプロンをして立っていた。

「あ!おはようございます。」

戸野は、俺を見つけて会釈をした。

「少しだけど、ご飯食って行ってください!」

テーブルには、朝食が並べられていた。

「これ、全部おまえが作ったの?」

恥かしいそうに笑う。

「すっげぇじゃん。」



玄関の戸が開く音がした。

戸野の兄ちゃんが帰ってきたと思った。

けど、違った…




「勝手に何してんの?」

金髪のような長い髪に、赤い口紅。
派手な膝上のワンピースにブランドもののバック。


「…尚美さん…」

尚美さんという女性。


「…へぇー。あたしがいないと男連れ込むんだね。」

皮肉な言葉。

「あの…違います。同じ高校の友達です…」