ハートの形をした花火を見て、隣りに男の人がいることに気付いて…。

小和田くんを見つめてしまった。


「なんだよ…見んなよ、キモチわり。」

「なんでもないです…」


小和田くんはわたしのボサボサの髪をもっとグシャグシャにした。


少し間が空いて、小和田くんがわたしの後ろを見ていた。

「…慎也…」

その名前で後ろに振り向いた。


そこには里山くんがいて、こっちを見ている。


小和田くんは、切ないような悲しいような顔していた。