「違うよ!あたし、まだ納得してない!」

「納得してよ…」

わたしはどうしたらいいかわからなくて、その場に立っていた。

「波…」

後藤さんが、何か言おうとしたのに小和田くは、その上に言葉をかぶせた。

「俺ら、向こうで待たせてるから行くわ!」


小和田くんは、わたしの背中を押して歩かせる。


後藤さんは、悲しそうにこっちを見ていた。



かなり歩いた。


「あーあ、焦った。」

「あのー、いいんですか?すごく彼女さん淋しそうでしたよ。」

「うっせーな。お前が気にすることじゃねーよ。」

「でも……ちゃんと別れるってこと大事です。それで、前に進めるか止まるか決まってしまう。」


お母さんとお父さんの時みたいに…

「別に…好きじゃない。この理由でどう話をしろって言うの?」

「…どうして好きじゃなくなったかを…ちゃんと目を見て…」

「最初から好きじゃない。……こんな理由なら言わない方がいいだろ。傷つくだけ。」

「じゃぁ、なんで付き合ったりなんかするんですか!?」

ムキになって、大声をあげてしまった。

それと同時に花火が上がる。