「もしもし!?沙知美?あんた今どこ!?」

そう言いながら、少しオレ達から離れ、木の下に移動した。


「お前もなんで見てねーんだよ!」

「見てたつもりだけど、違う人だった。」

「アホか!」


…荒谷に言われたくねー…


電話が終わった長谷部が戻ってくる。


「沙知美ね、知ってる人と一緒にいるんだって!だから心配いらないってさ!…集合場所教えといたし、大丈夫だよ。」

「…なら、よかった。」


「沙知美も来ると悪いし、そろそろ行こうか。」

小島が言って、みんなは花火を見に行く。



花火は50種類以上あって、いろいろ意味があるらしい。

夢を叶えるものや、
希望をあたえるもの、
自分の願いを叶えてくれるもの。

そして、長谷部が言ってた。

「恋を実らせる花火もあるらしいよ。」


最近、恋とか愛とか実るとかの言葉に敏感で…

見たいと思った。


「好きな人と一緒に見るってゆうのが条件だけどね。」


好きな人…