「よし!終わったぁ~悪かったな。里山、戸野。」

小峰の手伝いは、資料室までの荷物運びだった。

「こんなん先生一人でできないの?」

「みんなでやったほうが早く終わるだろ!…まぁまぁ…ほら、これ飲め!手伝ってくれたお礼だ。」

小峰はジュースをオレと戸野さんに渡した。

「お疲れぇ~!!」

小峰は手を大きく振って言った。
そして、オレたちは資料室を出た。

そのとき、ちょうど波と会う。

「あ、波!」

「………おう。」

「手伝い…最悪だった。」

「あーそっか…何したん?」

「ただの荷物運び。」

「うわっ!最悪!」

波は、笑う。

「あの~…里山くん、わたし先に教室戻ってますね。」

戸野さんは、そう言って歩いて行った。

途中でコケる。

「戸野さ~ん!大丈夫!?」

オレは、大きな声を出した。
戸野さんは、苦笑いをして走って行った。

「…彼女?」

波が変なことを言う。

「冗談やめてよ。違うよ、クラスメイト!雑用係!」

「そっか…雑用係…」

チャイムが鳴る。

「やべ!じゃぁ、波またな!」

オレは、その場を去る。

このとき、波が何を思ってるのかもしらずに…