「…ナイスタイミング。」

「はい?」

「いや、こっちのこと。」

「あの、知らなかったです。里山くんと小和田くんが幼馴染みだなんて…」

「みたいね。…はい、ここがトイレ。十分に出してきてちょうだい!」

戸野は、嫌な顔をした。

「うそうそ!…そんな顔すんなよ。」

俺は部屋に戻ろうとした。

「あの!」

後ろから声がしたと思ったら、すごい音。

「いたたたた…」

戸野はコケていた。

「お前…何もないとこでコケたの!?」

それがすごく面白くて、腹をかかえて大声でゲラゲラ笑った。

「ドジだね~戸野は。」


なぜか戸野も笑い始めて、二人で笑った。



このとき、慎也が見てたことに俺は気付いてた。



違う、わざと…見せつけた。

嫌われてもどうしてもキミと一緒にいたいから…

多分わざと…