あれからも俺は、文句を言いながらも戸野について行った。
だけど、もう1時を過ぎてる。さすがに腹が限界だ。

「おーい戸野~!」

話しかけても象の写真を撮ることに夢中で聞いちゃいない。

「なぁ…腹減ったし、なんか食おう。…おーい。」

返事が帰って来ない。
腹が減ってイライラしてきた。

近付いて、戸野のカメラを奪う。

「あ!」

嫌な顔して俺をみる。

「人の話を聞け!」

カメラをわざと届かない位置にもってくる。
必至でジャンプして、カメラを取ろうする。

「返して下さい!!」

「やっだねぇ~!」

戸野は必至だ。

俺はあることを思い付く。

「わかった。返してやる!その代りお前は、クラスのやつらに俺が好きだと言え!」

「…はい?」

「まぁ、俺じゃなくてもいい。誰か好きなやつがいるとでも言っとけ。」

「…何を…言ってるんですか?」

そうだろうな。そう思うのも無理はない。
でも、そうしないと慎也は、お前を諦めない。