今日は待ちに待った体育祭!…どころじゃなかった、俺は…

「ないないない!!」

「慎也なんなの?そんなに慌てて!」

朝、階段を下りてきて母さんに言った。

「オレの部屋入った??」

「入らないよ。」

「じゃぁ、ストラップ知らない?」

「知らない!」

「だよね…どこいったんだぁぁぁ!!」

「うるさいよ、兄ちゃん。」

康太も迷惑がってた。



「遅刻すんぞー!」

玄関から聞こえる波の声。

もうそんな時間になったのか。

オレはいったん落ち着きを取り戻し、波と学校に行く。