久しぶりの慎也との帰り道。

買い物行って、いろんなもん食って楽しかった…

「じゃぁな。また、明日!」

「波!」

慎也が、家に入ろうとした俺を呼び止めた。

「ん?」

「波には、いろいろ言っとおこうと思って。」


嫌だ…聞きたくない。
目が本気だ。


「今まではさ、小中って…好きな人いたけど…みんな波が好きでさ。そのたんびに諦めてきた。…けど、今は……なんか、こう違うんだ。…ドキドキするっていうか、ときめくっていうか…キュンってなって。…多分、戸野さんが片思いしててても、どんなに戸野さんを好きなヤツがいても…諦めたくないって…思う。…うん、思うんだ!」

今までにいない子だから、そう思うんじゃないのか…


俺はあの子には勝てない。

そんな気がした。