だから、決めたんだ。


悩まなくていい方法。




戸野さんと2人で、学校帰りにいろんな店に寄った。


「ごめんね。…なんか。」

「いいんです。わたしも見たい本、あったから。」


久しぶりのデートだ。
勝手に思ってるだけだけど…


「これで…最後だから…」

「え?」

「ううん!何でもない!」


これで最後だから…

これで…





近くの喫茶店に寄る。

「…なんか最近、楽しそうだね。」

思っていた。
最近の戸野さんは、悩みが吹っ飛んだみたいにいつも楽しいそうに笑っていた。

前は、時々悲しそうな目をしてたのに…


「へへ。わかりますか?ちょっとあって…」

嬉しそうに話す。
多分、思い出しているんだろう。


「そっか……あのさ、波…元気?」

「…はい。元気ですよ、荒谷くんがいるから。」

「だよね。…アイツ、けっこう頼りになるよね。」