まだ、わたしが小さいころ、クラスでイジメられてたときがあった。


お兄ちゃんは言ってくれた。

『ツラいことがあったら、ちゃんと相談するんだ。兄ちゃんは、お前の味方だから。』


その言葉がわたしを救ってくれたと思った。


でも違う。
わたしは勘違いをしてた。



確かあの日、
智衣さんが傷だらけで帰ってきてた日。


本当はクラスの人とケンカしたって、お兄ちゃんと話しているのを聞いてしまったことがある。

そのときに言ってた言葉、

『俺の妹イジメんな!もしもっかいしたら、俺が許さねーからな!!』


そう強く言ってやった。…と智衣さんはお兄ちゃんに言ってた。



そうだ思い出した。
なんで、大事なこと忘れてたんだろう。

いつだって味方してくれたのは、智衣さんも一緒だったのに…



傷つけてたのは、わたしだった。