2人きりでポテトをほうばる。
手に、自販機で買ったお茶を持つ。



「こんなものばかり食べてちゃ、体壊しますよ!」

「だって、アイツの料理食いたくねぇもん。」

「アイツって…お母さんでしょ!大事にして下さい。」

「うっさい!」


腹が立ったから、戸野からお茶を取り上げた。

「あ!」

戸野は俺からお茶を取ろうと必死で、俺はからかってお茶を渡さなかった。


でも、

戸野が俺の膝に手を置くから、


急に恥かしくなって、


戸野にお茶を返えした。



「お前…俺から1m離れろ!」


温かいような…ギュッてなる変な気持ちが俺は苦手だった。


「ひどいですね…」

寂しそうな顔をする戸野に慌てて言う。

「悪い意味じゃない、から。」


なんでよ、これ…


まるで…初恋みたいな感覚。