「おいおい!どーした!?」

心配したのかもしれない、荒谷が来た。

「大丈夫…何でもねーよ。」

波は笑いながら荒谷に話すと、荒谷はまた元の場所に戻って行った。



「慎也、多分…俺とお前は違う。いろんな考えや行動をする。俺には、そうすることしかできなかった。」

「言ってることがよく分かんない…していいこと悪いことがある。…波は、それの区別もできないのかよ。」

「できない。どれが正しいかなんて分からない。気持ちの区別は難しい…お前にはできる?」

「後藤を傷つけたのは、悪いことだろ?…オレは間違っても、後藤を変な意味で傷つけないよ。波より、人の気持ちは分かってるつもりだけど…」


一瞬、波の表情が変わった。

「分かってる?…俺の気持ちも?」