「あれ!?家こっちだっけ?」

「ううん。これからバイトなんだ!」

「サトこそ、こっちじゃないでしょ?」

「オレは…ちょっと…」

「あー彼女?」

「違うよ!…彼女じゃ…ない。」


まだ、彼女じゃない。


「照れるなって~!!」

後藤の顔は、冷やかしてるように見えた。


「あ…そういえば、ダイから聞いた?日曜日のこと。」


「聞いた。行きたいんだけど…バイト入ってるからダメなんだ。」

「そっかぁ。…波も行かないって言ってたし…」


後藤の顔は引きつって、顔色が変わる。

「どうした?」

「…聞いてないの?」


何をだろう…


「あたし、波と別れたんだよ?」