「慎也はきっと波ちゃんのことが好きだし、せっちゃんだって波ちゃんのことが好き!…波ちゃんが嫌いでも、相手はあなたのことを思ってくれてる。そのうち、波ちゃんはみんなを愛せるようになる。おばさんもそうゆうときあったんだから。だから自分で最低なんて決めちゃダメよ!…嫌い嫌いも好きのうち!!…ねっ!」

ウィンクをする。

吹き出しそうになり抑えた。

「何よ、波ちゃん…」



温かい言葉に胸がいっぱいになった。




「それじゃ、お大事にね!何かあったら連絡するんだよ。」

「うん。ありがとう。」


玄関のドアが閉まる。



ありがとう…おばさん。

でも、俺はやっぱ最低だ。



多分、慎也も母親も…他の人も傷つけることになる。




けど、とにかく明日は、荒谷に謝ろう。
アイツはなにげ、いいヤツだ。そして傷つきやすい。
だからかなり心配してると思う。