今までに聞かない強い声。



「人にあたって一人でキレて、最低!!ウジウジしてないで、里山くんが好きなら好きって言えばいーじゃない!!」



衝撃な言葉だった。



そこからは自分でも覚えてない。


気がついたら、戸野を壁に押し付けてた。


「黙れ。…好きじゃない。」

戸野を睨んでそう言った。
それでも戸野の目は真剣だった。


俺はまた戸野に背中を向けて歩いた。



「バカー!おたんこナスー!」

戸野は叫んだ。




知ってるよ。

俺はバカでおたんこナスだ。


戸野に言われたことが正しすぎて、自分が分からなくなる。


本当…人にあたるなんて最低だな。