あれから、

冬が来て



休みが始まって



冬が終わる。




相変わらず何も変わらない、オレと戸野さん。


ただ、気持ちが伝わってるだけでよかった…



「もうすぐ、このクラスともお別れか…」

放課後、誰もいない教室で荒谷と離す。

「なんか楽しかったよな。」

「慎也はよかったな。…戸野に会えたじゃん!」

「発展してないけどね。」

「でも少しずつ気持ちは動いてると思うよ?俺から見れば。」

「そうかな…だといいけど。クラス離れたら会わなくなりそう。」

「会いにいきゃーいいじゃん!?」

「…恥かしいな。」

「あ、戸野…」

教室の窓から見える、帰宅する戸野さん。


「戸野さ~ん!!」

笑顔で手を振ってくれた。



もうすぐ春休み…



明ければ新学期。






クラスは…別れた。



これが、最悪だった。


全てが…