「里山くん、元気ないですね。」

戸野さんが言った。

「え?…そう!?」

「うん…さっきよりは…」

「普通なんだけどな…」


キミのせいだよ…キミの。


本当はこんな悩まなくていいのに…



告白するのを迷ってしまっている。

「でも、すごいですよね。小和田くん…あんなにいっぱい写真撮られて…」

「…そう、だね。」


ここにきて波の話…


ヘコむ。


「モテるんだろうな～。」

「…気になる?」

「いやいや、ただ…部活のときと、里山くんといるときと違うなぁと思って…」

「違う?」


どういう意味だ?


「里山くんといると楽しそう!生き生きしてるっていうか…わたしだけかな?」

「オレも楽しいよ。やっぱ幼馴染みだし、普通に尊敬するし…自慢だよ。あいつは…それにホントモテるしね!」

「あ、でも…里山くんもモテますよ?よく、友達の間でかわいいって言ってるの聞くし…」




…オレがモテる!?



「優しいし、気遣ってくれるし、すごくいい人。」




やっぱり撤回!



戸野さんに告う!!