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―覚醒剤―

その言葉にピンとこない私は意味が分からないといった気分だったが、誠が連れて行かれるという事実だけは把握した。
その瞬間、誠に手錠をかけた刑事に飛びかかった。

「離せよ!誠に何するんじゃ!連れて行くな!このクソッタレ!離せ!離せ!!!!」

部屋にあるあらゆる物でそいつに投げたり殴りかかったりしていた。

『おい!落ち着け!止めなさい!止めろ!』

残りの刑事に
押さえつけられ
羽交い締めにされながら
私も誠とは別のパトカーに乗せられ連行された。

うなだれながら連れて行かれる誠はとても悲しそうな顔で少しだけ笑った。

今でも忘れられない顔で――――。


―「ごめんね」―

私にそぅ呟いた。