私の初恋は、中学一年生のとき。
たまたま、同じクラスの岡田智(おかださとる) に恋をした。

人見知りで、クラスに馴染めない私に声をかけてくれた。
それが、きっかけ。
キラキラした恋愛小説みたいな始まりだけど、こんな地味でダサい私にキラキラした恋できるわけないと思ってた。
実際、三年間実らなかったし。
高校も、同じなんて…
少し苦しい。


私のこの思いを知っているのは、親友の真緒子と私だけ。


他に信頼できる友達なんて、居ないし。


何年間も、同じ人に片想いなんて…
結構辛い。

しかも、智君は、私の事なんてどうも思っていないし。
というより、地味な私など眼中にない…


智君は、他に好きな人でも居るんですか?


そうなら、きっぱり諦めよう。
二年のクラス替えまでには、告白して、智君の気持ちを教えてもらおうと思った。

「真緒子!相談、いい?」

真緒子は、私のよき理解者!
姐御肌で、頼りがいがある。時々見せる、怖がりとか好き嫌いだったり、たまに子供らしくなる。
「…なに?相談って。」
「智君のことで…。」
智君の話になると、いっきにめんどくさそうな顔をする。
それでも、話を聴いてくれる。


真緒子は、私の自慢の親友なんだ。
その辺の、うわべだけの友達とは違う。
私たちは、絆があると信じたい。
「私、告白する。」
思い切って、真緒子に言ってみた。
真緒子は、少しの間だけ固まっていた。