「…ハアッ…いない…」



校内中、どこを探しても理久の姿はなかった。



「どこ…言ったんだろ…?クラスの人に聞いても今日は来てないって言うし……でもそんなはずは…だって今朝…」



その時、理久が言っていた言葉をふと思いだした。



『どこだろ…あ!この前行った海に…』



………そんなはずは……まさか、まさか…ね。あんなひどいこと言っちゃったんだもん…まさかいるわけ…



そう思いながらも、あたしの体は気づいたときには走り出していた。