「…で、何でここに連れてきたの?」

「そのうち分かりますよ。…はい、葉月先輩タオル。」

「え?タオルなんか何で持ってんの?」

「何でって、部活で使うから。」

「ふ~ん。何部なの?」

「……秘密。」

「はぃ?何で?」

「先輩が俺のことみてないから分かんないんでしょ。」



その時ふとみせた横顔が、なんだか妙に寂しそうだった。



「?だって昨日はじめて会ったのに部活知ってるわけ…」

「あぁーっ!!先輩っピンクの貝!!」

「もぅ!そお二度もひっかかんないもんね!!」

「ほんとだって!!ほら!!」



そう言って理久が差し出したそのピンクの貝は、夕日にキラキラと光っていた。



「わぁ…ほんとだぁ!綺麗……ねっ!理久、見て!!キラキラ光ってる!!」

「…うん……だね。」