夕飯は慎司特製ハンバーグ!と自信ありげにだされた。


実際本当に美味しくて、食が細くなっていたのにも関わらず平らげることができた。


右手を怪我しているのを考慮して、小さくきってあり、ご飯も小さく丸い形になっていた。


片づけも全部慎司がやり、食後のコーヒーまでだしてくれる。


「ありがとう。せっかくの休みなのにユックリできなかったね」


「そんなことないさ。心身共に健康的な一日だったよ」


向かい側に座る慎司は穏やかな笑みを浮かべていた。


「そろそろブラインドあげようか?綺麗な夜景とご対面!」


電気を消し、ブラインドがユックリとあがっていく。


目の前に広がるのは色とりどりのネオン。


色んな色の宝石をちりばめたようだった。


「きれい…」


それしか言えなかった。


「俺も改めて見たのは初めてだな…ここに越してきてから二年経つのに…」


「本当に?!!」


「仕事が忙しいのもあったし、あまり周りに目をやらなかったんだ。こんな話嫌かもしれないけど、女性と付き合ってもその人を見ていなかったかもしれない。食事も美空が初めての毒味」


「毒味ってなに?クスクス。あんな美味しい毒味ならいつもやれるよ。クスクス」


「なら、ここにおいで。一緒に暮らせばいい」