病院……


行ってないなぁ、検診に…定期的に来るように言われたのに…


流れ出る血を見ながら慎司が怪我したときのことを思い出していた。


「クスクスクス」


笑いが漏れた。


元気かなぁ、慎司さん。


トクン…


小さな胸の痛み…


大きな心の痛み…


不思議と辛さはなかった。


自分勝手だよね…




立ち上がり水道で傷口を洗い流す。


病院は大丈夫そう。


素人判断だけど病院には行きたくない。


消毒をしてタオルをグルグルにキツく巻いた。


窓から心地よい風が入ってくる。


ソファーに横に横になるとウツラウツラと眠りに入っていった。