暖かくて優しい温もり。微かに香る消毒液の匂い。ユックリと目を閉じた。


「友達になってくれる？」


囁きに近い言葉を紡ぐ先生。心地いい。


「うん……」


何にも考えずただ返事をしていた。


「よかったぁ…33歳にして初めて友達許可を得たよ」


体を離し至近距離から見つめてくる先生。


目のやり場に困りつつも先生の顔から目を反らすことは出来なかった。とっても綺麗な顔してたから…


そっと私のオデコにキスを落とす先生。


「退院したから先生と患者ではないね。まあ通院は必要だけど。これからはお友達として宜しく」


改めて握手をして


この日から星野先生とのお友達関係が始まった…


そう、お友達。


失っても辛くないくらいの距離を置くお友達。


不思議な関係のお友達…