眩しい…


ユックリと目をあければ朝日が部屋の中を明るくしていた。


「う~ん…」


隣から低いうなり声と私を抱きしめる強い腕が忍び寄ってくる。


「クスクス。慎司さん…」


慎司の寝顔が目の前にあり、その顔にはいつもの厳しさはなく少年のようだった。


二度目…寝顔見るのは…


満たされていく気持ちに安らぎを感じ


安らぎの中に愛を感じた。


愛してる…


初めて思う感情だった。


慎司を失うことばかり考えていた美空だが、今は違う。失うのが怖い。


失いたくない…


そう思ってしまう自分の心が怖かった。


拒絶された時の痛みは沢山知ってる。


だから避けていたのに…


傷付いてもいいも思った慎司との関係。


それなのに…それなのに…


傷付きたくない…


私に慎司さんとの今を楽しめるだろうか。


今だけ楽しむなんて事できるだろうか…


慎司の寝顔を見ながらとてつもない不安が押し寄せてきた。


慎司さん…起きて…私を見て…


寝顔に願いつつ見つめていた。