「こ、わ、いんだぁ~。へぇ、慎司さんにもこ、わ、いものがあったのねぇ~…へぇ~」


ニヤニヤ笑う美空に慎司は闘争心が芽生えた。


男としてこのままでは格が下がる!


「こ、怖くなんてないよ!じゃ、行こう!そうだ…い、行こう…」


尻つぼみになっていく言葉に私は大笑いしていた。


慎司は鼻の頭を書きながら顔が赤くなっていく。


「誰にだって苦手な事ぐらいあるだろう…」


「アハハハハ。慎司さんって完璧に見えるからないのかと思ってた。アハハハハ」


格が下がった…慎司は何とも言えない情けなさを感じつつ、目の前で笑ってる美空に自分まで笑顔になる。


「参ったなぁ~。臆病者のレッテルを張られそうだ。クスクス」


「ウフフフ、色々な慎司さんを見られて嬉しいよ。それに、完璧じゃない慎司さんも素敵だと思う」


「そんな物好きは美空しかいないな」


美空の頭をそっと撫でた。不思議そうな顔で見つめてくる。


「慎司さん?…」


「美空…俺の可愛い美空…誰にも渡さない…ズット側にいろよ…」


「慎司さん… 」


そっと美空の唇にキスをした。