なんの変哲もないカレーを美味しいといって慎司さんは食べてくれた。


食事が終われば食休みもままならない内に荷物を取りに行くため自宅へと戻った。


取りあえずは一通りの洋服に下着。洗面セット。化粧道具…そんな感じでまた慎司の家へと帰ってきた。


慎司はアパートを引き払えばいいとズット言いっぱなしだったが、私自身まだ帰る場所が欲しかった為ここはゆずらなかった。


「クローゼットは一緒の場所を使えばいいから…ここね」


案内された場所は六畳はゆうにあるクローゼット。


寝室のほかにもう一室あるためそこを着替えの場所としてつかっているらしい。


私はやっと部屋着に着替えユックリすることができた。


「疲れたろう?あまいココア用意したからこれ飲んだらお風呂にはいってくるといいよ」


「ありがとう。ねぇ、慎司さん。私明日から仕事にいくつもりなんだけど、17時に仕事終わるからこれからは夕飯私が作ってもいいかな?」


「えっ?美空が…作ってくれるの?」


「うん…あまり上手ではないし…迷惑ならやらないけど…」


「そんなことない!!ありがとう。これからは帰りが楽しみになるよ!でも、明日からって…右手は大丈夫か?」


「平気。パソコンは左手でも打てるから」


「そうか…じゃ、お風呂に入っておいで。お風呂上がりに乾杯でもしよう。同棲記念日として」


また手を引かれお風呂に連れて行かれたが、おとなしく去れるがままにお風呂に入った。