腕の中で眠りについた美空をベッドへ下ろす。


昨日は一緒に寝る事への躊躇いがあったが今はない。


美空の隣へ滑り込み、両腕で包み込んだ。


右手の処置は寝ている間に済ませておいた。


幼さの残る寝顔。


小さな身体。


今は調子よくても爆弾を背負っているような身体。


いったい1人でどれだけのことを抱えているんだろう…


頭を撫でながら色々と考えていた。


「…慎司…さん…?」


「ごめん、起こしちゃったかい?」


「大丈夫だよ…ねぇ、慎司さん?」


「なに?」


「大好き…」


初めてきく美空からの気持ち。


「美空?」


顔をみると寝息を立てて寝ていた。それでも嬉しかった。


「俺も…大好きだよ…美空」


しっかりと抱き締め慎司も眠りに落ちていった。