またもや飲み物が用意されていた。


プラス果物も…


慎司さんの家には食料がなんでもあるなぁ。


「慎司さん?」


「なに?」


「ドラえもんのポケットでもあるの?なんでも出てくる…」


「クスクス。そうだなぁ、あるかもしれないなぁ~」


「慎司さん?」


「なに?」


「……………」


立ち上がると慎司の前でバスローブを脱いだ。


下着もつけていないため一糸まとわぬ姿。


「みっ、美空?!」


慎司は驚いた。恥ずかしがりの美空がいきなりバスローブを脱いだのだ。


でも表情を見たとき全てを悟った。


表情がない………


自分を見ているようで遠くを見ていた。


「みて……この……傷……」


そう言って指さした右わき腹にはうっすらと残ってる傷跡があった。


「これね……母親が…包丁を突きつけて……死んでも言いと思ってたのに…………とっさによけて…包丁がかすったの…よけてなかったら……刺さってた」


慎司は何にも言えなかった……そんな事があったことに衝撃を受けていた。


「全ては……再婚相手が……私を……襲おうとして……その人は……私が、誘ってきたって……」


「もういい……もういいから」


目の前で震えてる美空を抱き締めた。