「1年間ありがとうございました!すごく楽しい日々でした。」
今日で私・佐々野祐美は、この中学校を転校する。 
父親の仕事の関係で、生まれてから転勤を何度も繰り返している。
そのせいで、”幼馴染”という存在がいない。
よく、「私も転校してみたいな~」って言われる。
はぁ~?転校のどこに憧れてるの?友達と離れちゃうんだよ!
って、言いたいけど引っ込み思案な私はそんなこと言えない。

私は、本当の友達が欲しい。何年も一緒にいられるような友達。
1度友達を作っても2・3年後には転校。それの繰り返し。

~今から5年前。私の体験・過去~
愛知県に住んだことがあった。今までの転校で1番良かったところ。
人とも馴染みやすかったし、人見知りな私でも、目立てた。
男勝りで遊んだり、喧嘩したり。笑いあったり、助け合ったり。そんな生活がすごく楽しくて、いつまでも続いてほしいと思っていた。
けど、人生はそんなに甘くなく5年生で転校をした。
予想はしていたけど、父親から転校を宣告され酷く傷ついた。死にたいくらい悲しかった。
あと1年で卒業だったのに・・・。1年くらい待ってほしかった。
神様は私に意地悪ばかりする。