だって、陽平は去年、いなくなって。
陽平の学校のバスケ部にもいなくて。
どうして、ここに……?
目を丸くして陽平を見つめると、満面の笑顔の陽平は言った。
「葉月、やっぱり葉月だ。久しぶり、ずっと会いたかった」
「……え……、……え……?」
そして、今度は陽平の方が私を引き寄せ、すっぽりと包まれる。
ドキドキするけど、落ち着く……。
……じゃなくて!
「陽平、待って、どういうことかゆっくり説明して」
胸を押してスペースを作り、まっすぐに目を見つめて問う。
「……そうだな、ごめん。わかった、ゆっくり話すから、座ろ?」
そう言って、近くのテトラポットの方を示され、二人で腰掛ける。
「葉月、まず、ごめん」
陽平はまずそう言って、ゆっくり頭を下げた。
「突然何も言わずにいなくなって……本当ごめん。沢山、葉月のこと傷つけた」
「陽平……」
こうして、しっかり誠意を表してくれるのが、本当に陽平だなぁ、と、変に実感してしまう。