すると陽平は、依然ぼーっとしている私の肩をつかみ、後ろに振り向かせた。





そうして見せられた、空の景色は……。





「わあ……!!」




そこは、いつもの星が見えない暗い夜空ではなくて。



無限のような光と色が舞う、例えて言うなら夢の国のような……そんな景色が広がっていた。




ひゅ~、どん!




心の芯にまで響くようなその音は絶えることがなく、



大きな大きな草原に、次々と大輪の花が咲いていく。



時折、暗い夜空が昼間の様に明るく染め上がる。



それは儚く、されど生命力を溢れさせながら、夏の夜空を踊りゆく。



光と色の雨に彩られた夜空に、私はすっかり魅力されていた。