陽平は何故か小さくガッツポーズをして、満面の笑みで同じように囁いてきた。
「じゃあさじゃあさ、花火大会行こうぜ!」
「……花火大会?……って、辻子海岸の?」
私が聞き返すと、それはもう楽しそうに陽平は頷いた。
そっか……噂には聞いてたけど、次の日曜日だったんだ。
私のいた田舎は山奥で、花火大会なんてなかったから、行ったことないんだ。
……行ってみたい!
私も思わず笑顔になって頷く。
すると陽平も嬉しそうに笑って、「よし!決まりな!」と言った。
……あれ、待って。
これ、あれだよね、一緒に花火大会に行くって言うあれだよね。
…………それって、デートって言うんじゃ!?