そんな私に構わず、陽平君は質問を続ける。


「葉月ちゃんも……図書館来る、んだよね?」


「え?……あ、はい!よく来ます」



……嘘。ほんとは、今日久しぶりに来たんだけど。



でも、陽平君がいるなら、また図書館来よう、と思ったんだ。



「……あー、でも、平日は部活あるからな……」


「あ……」



そっか……部活、あるんだよね。



仕方ないとわかってるはずなのに、何だか寂しい気持ちになる。



「……うーん、三時くらいに部活終わるから、四時くらいからなら来れるかな?」



「……え?」


てっきり平日は来てくれないものだと思っていたので、私は間抜けな声をあげてしまった。


「俺んとこのバスケ部ゆるいんだよねー、だから休みでも三時くらいに終わるの」


「……そうじゃなくて、部活のあとに来て平気ですか?疲れませんか?」



「ああ、そっち?うん、平気だよー。だって、葉月ちゃんいるんでしょ?」


私の事をまっすぐ見つめて、陽平君は言った。