俺が朱莉を好きになったのは
高校一年の入学式。
ほとんど一目惚れ。
入学式の日の朝
学校の最寄りの駅で人身事故があったせいで
電車通学の人達は
時間通りに登校できず
入学式の開始時間が遅くなった。
けどチャリ通圏内の俺は
そんなこと知らずに
時間通り登校した。
やけに人が少ないな…とは思いつつも
掲示板で自分のクラスを確認して
教室へと向かった。
校舎に入ってもほとんど生徒はいない。
あれ…
入学式、今日じゃないとか?
でも掲示板は出てたしなぁ…
若干不安に思いながら
教室のドアを開けて足を踏み入れた。