こうして最初の3曲は

あっという間に終わった。




本当は演奏中



何度も古閑先輩の方を見そうになったけど



『絶対ミスるから他の曲中は絶対見るな』



と蓮矢先輩に言われていたので


見ずに集中できた




おかげでミスなく3曲とも完璧







そして…




「では、お楽しみの新曲を…」



「「「キャー!」」」




うわー…



多くの人がハル先輩の新曲待ちのファン




緊張。




でも、頑張るって決めた





「颯太」



「ハイ…」






突然の俺の出番で



ざわつく会場





「えっと…そ、颯太です!」





俺の言葉に会場は爆笑





「颯太かわいいー!」





その声は客席からでなく


後ろの結人先輩から…





それに続くように



客席からも
「颯太くんかわいいー!」の声





苦笑しつつも



「今回の新曲の歌詞は…
自分がつけさしてもらいました!」





「「キャー!」」



「「うそー!楽しみー!」」





良かった…


批判は、ない。





「どんな曲なんですかー。」




聞いただけで

にやにやしてると分かるこの声は蓮矢先輩。






「えっ!言うんすか!」




動揺する俺に




「「「ききたーい!」」」



というファンの声。





う…



言わなきゃな雰囲気。






先輩達も声を揃えて




「「「ききたーい♡」」」





くっそ!先輩達の鬼!





語尾にハートマークがついたような先輩達の声からは逃げられない…





決心をして口を開く