「ライブまで後二週間。練習期間もあるから最低でも一週間以内だな。」



「おっす…!」



「てか颯太、歌えんのか?」




蓮矢先輩のきつい眼差し。




「あ、一応…」



「一応?経験は?」




蓮矢先輩…こわいっす。




「一回友達のバンドのピンチヒッターで歌ったことが…あります。」



「じゃあ、平気か。」



「まぁまぁ、さっき蓮矢も言ってたじゃん。気持ちが伝わればだいじょーぶ。」



「はい…」



「お前、好きな女の前で下手な歌歌っていいのかよ。あ?」



「だめです!頑張ります!」



「おし、じゃあ俺が一週間で仕込んでやる。」





そう言って

優しく笑う蓮矢先輩。




「はい!」




「じゃー、歌詞考えてきてなー
今日はかいさんっ!」



「おつかれさまっしたー!」




おーし!


頑張るぞ!